
「米英軍がイラク戦争を開始してから3月20日で丸二年」になると信濃毎日新聞に書いてあった。
そうかあ、このガスマスクも返しそびれてからすでに2年経つのか。
イスラエルはイラク戦争にはまったく関係ないのだけど、アラブ諸国にとっては攻撃するよいチャンス。聖地エルサレムはさすがに攻撃はしないだろうけど、ミサイルの性能があがってエルサレムに間違えて飛んでくる可能性もまったくないわけではない。
でもエルサレムのイスラエル人たちは「エルサレムは大丈夫だよ。」ってたかをくくって普通にカフェやレストランに出かけたりしていたなあ。
ただ、ガスマスクを配布し、窓のシーリングをして、生物兵器や化学兵器対策は行っていた。
私も大学が外国人学生にも配布を始めたので一応受け取りに行った。
しかし、外国人にはただでは配らない。保証金をとられた。
結局、一度試着したのみで装着する機会はなかった。
ガスマスクキットには、長時間の装着にも耐えられるようストローつき。
これでマスクをつけたままジュースを飲んだりできるのよ♪
あと中和剤のアトロピン入り。
用もないのにこのアトロピンを打って病院に運ばれるばかが何人かいたことも今となっては懐かしい思い出。
これは、救急車が到着するまでの間ガスがまわって死なないように、呼吸数や脈拍数とか体の機能を抑える作用を持っているらしいです。はんこ注射みたいなのを太ももにぶすっとつきさすらしい。よくこんなことしてみようという気になったよなあ。
私はあと数時間後ベングリオン空港に向かい、この返しそびれたガスマスクとともに日本に向かって飛び立ちます。
日本でもそのうち必要になるときがあるでしょう。
たまねぎのみじん切り時の目の保護からカビ退治剤の有害ガス吸引防止まで、戦争以外での用途もかなり広い。
ということで、日本に帰って売ろうと思ってます。って売れるのか?
ミリタリーショップとかで買い取ってくれるのかしら?
「奇跡が起きてね、すごくいい仕事がみつかったのよ。・・ぇ・・ぃ・・び・・に」
「えっつ?よく聞こえなかった」
「・・ぇ・・ぃ・・び・・」
「KGB?そりゃ奇跡だ。」
と思ったら
「テディベア」でした。
先日去勢、といってもねこの去勢の話がでたので、各国語で去勢はなんというのかをちょっと書いてみます。
まあ、去勢というより避妊手術といったほうが心臓に悪くないような気もするのですが、
ヘブライ語ではIkur 引っこ抜くという単語を使います。
歯を抜くように引っこ抜くのでしょうか。なんかリアルすぎておそろしい。メスにも使えるようです。
イタリア語ではカストラートだと思う。って、あいまいなことばっかり言ってていかんな。一念発起して隣の部屋にイタリア語の辞書を取りに行きます。
ああ、なんと辞書が接触していた壁にかびが!!
辞書の背もかびだらけになってました。ゴードンのジンで退治しました。
去勢はcastrazione
なあんだ。英語とおんなじじゃん。(castration)
おそらく獣医に頼むときはCastrateしてくれとは言わずにSterilizeのほうを使っていたような気がするが。
そういえば、17世紀から18世紀に少年がソプラノを保つために去勢していたという伝統を主題にした「カストラート」という美しい映画があった。
他の言語についてはまた
おそまつ
犬好きなかたは失神するかもしれないので、読まないほうがいいと思います。
18日木曜日の授業に出るため、町から19番のバスに乗ってスコープス山に向かった。
バスの中では授業の予習に専念したのもつかの間、あまりの揺れにバス酔いしそうになったのであえなく予習を断念。もうかなり大学に近づいている。時計を見るとあと2分で授業開始。イスラエル人学生は授業に遅れてこないから、私だけ遅れていくのだな。でも、この分だと5分ほどの遅刻ですみそうだ。
バスは警察署と病院の間をぬけ、ハイアットホテルのあるとおりに向かって左折した。
その瞬間目に入ってきたものは
「えーーーっ な、なに?」
動物の耳を摑んで持ち上げ鞭打ちしている2人のパレスチナ少年の姿。
やぎ?かと一瞬思ったがその動物は茶色の犬だった。小型犬ではない。持ち上げると少年の首ほどの高さはある中型犬だ。
少年はへらへらと不気味な笑いを浮かべながら犬を棒で叩き、道路に投げ捨てた。
持ち上げられているときにはすでに犬は目を閉じていた。
投げ捨てられてもびくともしなかった。もう死んでいたのだ。
バスの運転手がドアを開け、
「こらぁー、おまえらも鞭打ちしてぶっ殺すぞっ」
とは、言いませんでしたが、怒鳴っていました。
車が絶え間なく通る場所であきらかに人に見せるためにまったく罪のない犬に対して行っていた残虐な行為。
バスの乗客も残忍な瞬間を見せ付けられ言葉を失っていました。
ほとんどの人が死んでいる犬を見るのも、残虐な行為を見るのも、背筋に戦慄がはしる少年のあの薄ら笑いを見るのも初めてだろう。
バスが大学に到着。
運転手に「少年が犬を殺していたあの場所は何通りというの。警察に通報しようと思うので」
と聞くと「何通りか知らない。」という返事。
バスを降りてセキュリティチェックの人に同じ質問をしたが、「知らない。」
事情を説明して警察に電話をするので電話を貸してくれと頼んだら「これは内線電話だから。」と一言。
コンピュータールームのセキュリティに頼んだらやはり「これは内線電話なので公衆電話からかければ。カードなしでかけられるから。」
そうか、さすが100番(警察)はただでかけられるのか。
と、感心している場合ではない。
なんだかみんな反応がまったくない。犬が虐殺されたと聞いてもなんともないの?
警察に電話をするとやはり通りの名前を聞かれた。19番のバスが通るところで、ハイアットホテルの下で と説明をしたが、らちがあかん。
図書館に行って地図で通りの名を調べ、ついでに近くの人に「鞭打ち」という単語を教えてもらい再度警察に電話をした。
「さっき犬のことで電話をしたものですが、通りの名前がわかったのでお知らせします。」
「あ、さっきの人ね。あれから現場に向かって今こっちに戻ってきてるところよ。」
そうか、すぐに動いてくれたんだ。よかった。
すでに死んでいた犬を鞭打っていたのか、鞭打ちのせいで死んだのかはいまだに定かではない。
結局、授業には30分遅刻した。
そのわりには、食欲あるけど。(笑)
おととい食べたファラフェルにあたったのか、それともそれ以前に食べたものが原因か。ネットで調べてみると、細菌性とか、アレルギー性とか、神経性とか、たくさんありすぎて自分では原因を判断できなかった。
たしか、先々週は急性扁桃炎で寝たきり生活を余儀なくされたばかりなのに
たたられている。あすの飲み会大丈夫かな。
お祓いしなきゃ。
ニアミス1.大学の掲示板を見ていると、掲示板と私の間を2mぐらいの男が通り抜けていった。ほとんど私のまつげにふれそうでした。 ちなみに私の背後は10m以上スペースがあった。
ニアミス2.道路を渡る途中、車が右折してきた。(日本でいう左折)私が渡っているのにちっともとまろうとする気配はないので、立ち止まると、「なんで渡らないのか」と車の中から合図。渡っていたら完全にはねられてました。
ニアミス3.歩いていると前方から男が歩いてきた。道をよけずに突き進んでいくと向こうもよける気配なし。通り過ぎるとき衣擦れがしました。
なぜイスラエル人は人との距離が短いのだろう。不思議だ。
車の運転手も歩行者のためにとまってくれるのなら、歩行者に当たらない程度の位置でとまって欲しい。
そういえば、朝 「ばんっ」 という不吉な音で飛び起きた。
ボイラーがいかれて、そこから水がじゃんじゃん流れ出して、キッチンは洪水。
下の部屋にもその被害が及び、隣人が様子を見に来た。
その子がかわいい子だったので、寝起きのぼろぼろの姿を見られるのはよけいに恥ずかしかったが、この状況下では仕方がない。
電気もブレーカーが落ちたまま。
水道の元栓を締めたので洪水は収まったが、電気はないし。
どうしてもでかけなければならないので、大家に修理を託し、でかけた。
修理は無事終了、そうじまでしてくれたので、帰宅時には元通りに戻ってたけど、すごいかびくさーい。
とまあこういう経緯で、シャワーを浴びれなかったので、ジムを銭湯代わりに使用すべく今日は久しぶりにジムに行った。次は、運動するために行きたい。
電話をかけると、なんだか気持ち悪い女好きそうなおっさんの声。
ペントハウスは2フロアあり、下の階に彼が住み、上を貸したいのだそう。
うちの近くなので見に行くことにした。すでに夜の10時。時間が時間だし、電話の声の主がきもいので、少し身の危険を感じながらペントハウスへと歩いていく。
確か商店の上だと言っていた。そんなところにあるのか。
とりあえず商店の前から電話をかけると、やつは私の動きをベランダからずっと見ていたらしく
「おーい、ここだよ。」という声が、電話のむこうから聞こえた。
どこにいるんだ。商店の中にはいない。きょろきょろしているとさらに
「miche~, miche~,ここだよお~。」
と、上からわたしの名前を叫びまくってる。
わたしは、
「入り口はどこ?だから、入り口はどこや?」と携帯に向かって連呼していましたが、
電話はすでに切られていた。むなしい語りかけだったようだ。
「ここ、ここ。三階の5号室」とベランダから叫びやがる。
おまえ、叫ばずに電話で話せや。
私は大きい声で話す人は苦手だ。それにこんなテンションの高い男をルームメイトにして暮らせるかな。
部屋について明るいところで見るとおっさんでも、女好きの変質者でもなく、普通の健康的な雰囲気の青年だった。声と外見のギャップがありすぎるぞ、イスラエル人って。
玄関を開けるといきなりねこの額ほどのリビング。その隣に彼の部屋があり女の子が転がってた。
リビングのソファにペントハウスの上階の住人が座っていた。
リビングの裏にはとってつけたようなキッチン。階段を上るとペントハウス上階だ。
バスルームと小さい部屋が2つそれときれいな夜景が見渡せるバルコニー。
改装したらしく部屋はきれいだったが、ここもカビに侵され始めていた。
実はこのアパートのルームメイト募集広告を1ヶ月前に私は見ていた。
おそらくこの住人は入居してすぐ出るのではないだろうか。
私 「あなたはなぜ引っ越していくの。」
住人 「居心地がよくないから。」
私 「その気持ちなんとなくわかるよ。」
しばし彼と話をし、階下に下りていき、お礼を言って去った。
彼のテンションはかなり下がっていた。
これをペンションと呼ぶのは誇大広告もいいところだ。
ペントハウスつったら、窪塚がダイブした小型プールぐらいは設置できる規模のバルコニーがあるところだぜ。
あるわけねーと思いながらもちょっとは豪華マンションもどきを期待していたのに、ここまで裏切られるとはな。なさけない。
くやしいので、ペンションの定義を調べてみた。
プログレッシブ英和中辞典によると(国語辞典には載ってなかった)
屋上(仮設)家屋
高級な屋上(ビルの最上階の)住宅 (芸能人などが住む)
差し掛け屋根、下屋
となっておった。
なあんだ。私が見に行ったのは最上階の高級住宅ではなくて、屋上(仮設)家屋だったのね。納得。
3月8日の新聞で女性特集が行われていました。
みだしには、なんと男性の給与は女性の2割り増しだということがでかでかと載っていました。確かに一大事です。
平均給与は社長クラスで男性は35,426シェケル(956,502円)
女性だと32,145シェケル (867,915円)
なんだこの差は。女性のほうが3281シェケルも低い。私が一ヶ月は十分に余裕で暮らせる金額だ。どういうことだ。許せない。
でもやっぱり女性はイスラエルでも長生き
平均寿命 女性 81.5歳 男性 77.5歳
女性の人口 3,417,000(2003年)男性より3%多い。
教育:2004年度に博士課程に進んだ生徒の半分以上が女性
上級管理職: 3分の1が女性
セクハラ: 21歳以上の女性、約10%がセクハラにあった経験がある
家族構成 17歳までの子供を持つ女性は900,000人で、そのうち10%が一家の大黒柱である
仕事: 85%の女性が自分の仕事に満足しているが、給与に満足しているのはそのうち45%
犯罪: 犯罪者の10%が女性
健康: 高血圧に悩まされているのは男性では13.5%、それに対し女性では16.8% とちょっと高め
肥満: 15.5%の女性が肥満に苦しんでいるのに対し、男性では13.2%
(肥満だと診断された人の数なのか、自己診断によるのかはっきりしない。太っていても自覚していない人とか、自覚していてもちっとも気にしていない人とかたくさんいるから。実際の肥満人口は25歳以上では50%はいくと思うんだけど)
喫煙: 32.7%の男性が喫煙するのに対し、女性は18%と低め
数字は厚生省のデータをもとに作成してあるようだが、何人に対して行われた統計かちょっと不明。
日本の統計とそのうち対比させてみたい。
だからセントラルヒーティング付きのアパートを探しているのだが、今見に行ったアパートにはそれがない。
しかし、とても気に入ったので入居希望宣言をしてきた。リビングの妖しい間接照明にだまされたのかもしれない。まったりと酒でも飲みたくなる落ち着いた雰囲気のバーのようであった。
ルームメートとなる女の子も「この子とだったら生活を共有してもいいわ♥」と思える子だったので、即決したのだ。あす返事をくれることになっている。よい返事が来ることを祈ろう。
さて、やる気がおきなくてどうせうだうだするのなら、少しでも生産的なことをしよう。
イスラエルの厚生省が行ったイスラエル人の健康調査の結果でも記してみましょう。
21歳以上の男女1万人に聞きました。
肥満 女 15.5% 男 13.2%
喫煙 女 18% 男 32.7%
高血圧 女 16.8% 男 13.5%
運動習慣ゼロ 女 49.7% 男 45.7%
糖尿病 女 4.7% 男 5.7%
この調査結果から、たくさん食べて、吸って、健康でいることが一番といいながら動くのがきらいな人間像が浮かび上がってきますねえ。
少しは運動して、体重減らさないと自重を支えきれなくなるぞ。
この調査って世界的なプロジェクトで33カ国が参加したそう。
日本もやったのかな。
「ちょっと質問があるんだけど。」
おそらく交通課の人とはいえ、不法滞在者である私は身構えた。
彼はにこにこしながら聞いた。
「夜なのにどうしてこんなに明るいんだ?それに月と太陽が同時に出ることはないのにどうしてなのだ。」
友達は即座に「頭おかしいよ、この警察官。」
と思ったらしいが、私はまだ疑っていた。このあとに恐ろしい質問が来るのだ。と
よく刑事が犯人に口を割らせるためにわざと優しい言葉をなげかけたりするシーンがあるではないか。そして、突如詰問を始めたりするのだ。
ビザのせいでパラノイアになっている私は
「ところでパスポートを拝見させてください。」という質問を回避するべく愛想よく振舞った。
かくして私の願いはかない、次に警察官の口から発せられた言葉は
「お茶しにいこうよ。」 だった。
はああ?なに考えてんねん。
すぐに立ち去ったのは言うまでもない。
しかも私たちが歩いていった先は道路工事のため通行止めとなっていた。
それを知らせるためにそこに立ってたんだろーが。仕事しろよ。