エルサレム人という不思議なヒト科の生き物の知られざる世界をmiche13がレポートします。イラストはたかこ。


by miche13
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800億円不正使用?

今日のハアレツの記事でおもしろかったのは、世界各国からの寄付金役900億円のうち800億円がアラファトの個人口座に入金されているという記事である。つまりパレスチナ難民たちには届いていない。これは、アラファトが豪遊したり贅沢な暮らしをしたりするために資金移動をしたのではなく、資金を握ることによって権力を保持し、パレスチナ自治区およびパレスチナ人を支配するためである。

確かにアラファト名義のニューヨークの高級マンションや、フランスにいる妻への毎月の送金1000万円以外は彼自身の洋服とか高級車とかにお金が使われた形跡はない。ガザにある彼の宮殿にも1996年に泊まっただけだ(しかもそのときは地下で寝ている。)

問題なのは、800億円がどこでどのように保管されているのかアラファト以外知らないということだ。アラファトの死が確実になった場合、これを相続するのは息子であるが、まだ未成年のため、事実上は母つまりアラファトの妻のスーハが相続することとなる。そうすると、どうなるか。まずスーハは暗殺される。そうなった場合、スーハの母が相続することになる。
彼女と面識のあるイスラエル人ジャーナリストによると、彼女は彼がこれまで会った人間の中で最も知的でもっとも思慮深い人5人の内の一人にはいるそうである。彼女に相続金が渡れば、頭のいい彼女のことだから、パレスチナにお金を返すに違いない。というのが彼の推測だ。おそらくこれはかなり正確な推測である。

今日はイスラエル側、パレスチナ側両方のラジオでアラファトの妻に関するニュースがずっと流れていた。パレスチナ人にアラファトの妻は非常に評判が悪い。パレスチナ暫定政府は、彼女が政策に口を出すことをきらい、一般市民はフランスに住みパレスチナの地に住んでいない彼女を同胞とはみなすことはできないと批判していた。

パレスチナ難民に各国から寄付された寄付金をアラファトが自分の口座に移動させていることは、パレスチナ人はうすうす気づいてはいたが、それを公の場で話すことはなかった。アラファトがもう戻ってはこれないとわかってから、パレスチナ市民のみならず自治政府内の人までがラジオやテレビのインタビューではっきりと公表しているのは大変興味深い。

さて、アラファトは生きているのか。死んでいるのか。

あすは、イスラム教にとって最も重要な日である。ムハンマドがコーランを受け取った日である。寝ずにコーランを読みつづけるのだ。この日に死んだ人は聖者とみなされる。
あすがアラファトの命日となるか。それはスーハ次第だ。
by miche13 | 2004-11-09 06:25 | ニュース