寄生虫
2006年 05月 27日
どうしたんでしょうね。道に迷ってらっしゃる方がこんなにたくさんいるとは。
私が生息している大学の図書館に変人が登場しました。
私は初対面からもう生理的に受け付けず、ずっと無視をしているのですが。
変人、ウリ、は共通の友人アダムと話しているとすぐに寄ってくるので、私はすぐさま立ち去る。
アダムの友達だとはわかっていても、どうしても視界にも入れたくない、ましてや言葉なんか交わしたくない。ま、その通りにしているのですが。
先日アダムに
「私、ウリってすごく苦手だよ。アダムに英語で話すところもいやだし。しかも汚い言葉ばかり使ってるじゃん。」
「そういうイスラエル人多いよ。」
「英語圏で生まれたならまだしも、違うじゃん。それに、いつもアダムのコーラを口飲みされていやじゃないの?」
「いやだよ。だから、カップを持ってこいって言ったから、今はカップ持参で飲みに来てるよ。
ぼくもね、今となっては彼に微笑んだのがいけなかったんだなと思うよ。
知り合ってすぐのときに学食に一緒に行ったんだけど。」
「へえ、すごい勇気あるね。」
「行く途中に、今手持ちのお金がないから、後で返すので出してくれと言われて出してあげた。あれから1ヶ月経つけど返す気配は全くないよ。」
「返してくれって言えばいいじゃん。」
借金の取立てをするのがすごくかっこ悪いことのようで、返却を求めるつもりはないようです。
「この前は、携帯電話を貸してくれって言うんだよ。自分の携帯があるのに。
あと、コピーカードを貸してくれとか。」
「それってアダムのパラサイトじゃん。よく耐えてるね。」
「なんだかかわいそうだから。」
「どこがかわいそうなの?あんたに寄生していて、どんどん養分を吸い取ってるじゃない。」
私がウリを毛嫌いしていたのは、きっと本能が危険を察知していたからなのだな。
「いや、両親もいなくて、一人で住んでるって言ってたし。寂しいんだと思うよ。」
「それ本当なの?だからといって甘えさせていいの。話していて楽しいの?」
私にさんざん言われてアダムは自分がいかに我慢をしていたのか気づいたらしい。
もっと早く気づけよ。
「でも、ぼくに近寄るなって言えないんだよね。」
「ふ~ん、じゃあずっと仲良くしてればいいじゃん。」
ここでアダムとの会話を打ち切り、勉強に戻ったのだが
ちょっと経ってアダムが来て
「やっぱり決別しようと思う。今からウリに言ってくるよ。」
「えっ・・・」
アダムはさっそうとウリのところに向かった。