エルサレム人という不思議なヒト科の生き物の知られざる世界をmiche13がレポートします。イラストはたかこ。


by miche13
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爆弾入りバッグか

まだ前のアパートに住んでいるころ、出かけようとドアを開けたら不審な黒いバッグが置かれていた。
こ、これって爆弾?!急いでいるときに限ってこんなことが起こる。
もし爆弾だったら放置しておくのはいやだし、盗難バッグだとしても不気味だし、隣人の所有物でもないらしい。
しかたない。警察を呼ぶしかあるまい。

「警察です。」
「あの、不審なバッグを発見したんですけど。」

わたしが警察と話している隙に隣人が「こんなものはいってたよ。」といってバッグの中からクレジットカードとかIDカードとかを取り出した。
「ばかもの。不審物にむやみに手を触れるでない。もし爆発物が入っていたらどうするのだ。お互いに吹き飛ぶじゃないか。」
隣人はイスラエルに来たばかりでまだ警戒心が植えつけられていないのだ。

警察は警察で
「で、どっちを呼んで欲しいの?盗難処理?爆弾処理班?」
「そんなもの私に聞くなよ。そんな判断できるわけないじゃん。あんたたちの専門でしょ。」
「ちょっと待って。」
いっときすると別の警察官が電話に出た。
また、一から説明。
「じゃ、10分後に行くから。」
やはり警察のいう10分も通常の10分間ではなかった。一緒につきあってくれた隣人ももう部屋に戻り、私は一人でアパートの入り口で警察の到着を待った。
IDや貴重品がたくさんはいっていることからもおそらく盗難にあったバッグだとおもわれる。
懐中電灯を手にした警官たち(男と女)が到着。
不審物を見るなり「盗難品だね。」
さすが見ればすぐにわかるのだ。
念のためアパートの上階や屋上を警官がチェックしている間に婦人警官がバッグの中身を確かめ始める。現金だけ抜いてここに捨てたらしい。
「IDが入ってたよ。」
と、いって見せると
「えー、信じられない。これ私の隣人じゃない。かわいそう。」と言って隣人に電話をかけ始めた。
イスラエルはほんとに狭いところだととあらためて実感した瞬間であった。
by miche13 | 2005-05-14 22:23 | ニュース