エルサレム人という不思議なヒト科の生き物の知られざる世界をmiche13がレポートします。イラストはたかこ。


by miche13
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呪い part 2

またもや新たに呪われた。これは18日に起こった出来事なのだが、あまりにもショックで今日まで文字にすることはできなかった。
犬好きなかたは失神するかもしれないので、読まないほうがいいと思います。

18日木曜日の授業に出るため、町から19番のバスに乗ってスコープス山に向かった。

バスの中では授業の予習に専念したのもつかの間、あまりの揺れにバス酔いしそうになったのであえなく予習を断念。もうかなり大学に近づいている。時計を見るとあと2分で授業開始。イスラエル人学生は授業に遅れてこないから、私だけ遅れていくのだな。でも、この分だと5分ほどの遅刻ですみそうだ。
バスは警察署と病院の間をぬけ、ハイアットホテルのあるとおりに向かって左折した。

その瞬間目に入ってきたものは

「えーーーっ な、なに?」

動物の耳を摑んで持ち上げ鞭打ちしている2人のパレスチナ少年の姿。

やぎ?かと一瞬思ったがその動物は茶色の犬だった。小型犬ではない。持ち上げると少年の首ほどの高さはある中型犬だ。

少年はへらへらと不気味な笑いを浮かべながら犬を棒で叩き、道路に投げ捨てた。

持ち上げられているときにはすでに犬は目を閉じていた。

投げ捨てられてもびくともしなかった。もう死んでいたのだ。

バスの運転手がドアを開け、
「こらぁー、おまえらも鞭打ちしてぶっ殺すぞっ」
とは、言いませんでしたが、怒鳴っていました。

車が絶え間なく通る場所であきらかに人に見せるためにまったく罪のない犬に対して行っていた残虐な行為。

バスの乗客も残忍な瞬間を見せ付けられ言葉を失っていました。

ほとんどの人が死んでいる犬を見るのも、残虐な行為を見るのも、背筋に戦慄がはしる少年のあの薄ら笑いを見るのも初めてだろう。

バスが大学に到着。
運転手に「少年が犬を殺していたあの場所は何通りというの。警察に通報しようと思うので」
と聞くと「何通りか知らない。」という返事。

バスを降りてセキュリティチェックの人に同じ質問をしたが、「知らない。」
事情を説明して警察に電話をするので電話を貸してくれと頼んだら「これは内線電話だから。」と一言。

コンピュータールームのセキュリティに頼んだらやはり「これは内線電話なので公衆電話からかければ。カードなしでかけられるから。」
そうか、さすが100番(警察)はただでかけられるのか。
と、感心している場合ではない。
なんだかみんな反応がまったくない。犬が虐殺されたと聞いてもなんともないの?

警察に電話をするとやはり通りの名前を聞かれた。19番のバスが通るところで、ハイアットホテルの下で と説明をしたが、らちがあかん。
図書館に行って地図で通りの名を調べ、ついでに近くの人に「鞭打ち」という単語を教えてもらい再度警察に電話をした。

「さっき犬のことで電話をしたものですが、通りの名前がわかったのでお知らせします。」

「あ、さっきの人ね。あれから現場に向かって今こっちに戻ってきてるところよ。」
そうか、すぐに動いてくれたんだ。よかった。

すでに死んでいた犬を鞭打っていたのか、鞭打ちのせいで死んだのかはいまだに定かではない。

結局、授業には30分遅刻した。
by miche13 | 2005-03-20 00:53 | 生活